糖尿病

食物は、胃や腸の消化液で分解され、その中の糖分が腸から吸収され血液に入ります。食後で血液に入った糖(血糖)の濃度が上がると、通常は血液中にインスリンが出て、肝臓や筋肉に貯蔵されますが、このインスリンの働きが悪くいつまでも肝臓や筋肉に取り込まれず、血液の糖濃度が下がらないのが糖尿病で、その結果、尿にも糖が漏れてきます。空腹の血糖値が126を越えると、また、空腹でない値が200を越えると糖尿病と診断されます。

また、糖尿病の指標であるHbA1cは、ここ1~2ケ月の血糖値とよく反映しますが、6.2を越えると境界型で、6.5を越えると糖尿病と診断されます。HbA1c7.0を越えると高い糖濃度が1~2ヶ月続いた状態を示し、この高血糖が動脈壁を損傷、動脈硬化を引き起こします。この動脈硬化が、脳卒中、心筋梗塞、さらには、慢性腎臓病をひきおこすのです。腎臓病で透析をうける原因の多くはこの糖尿病です。過食、肥満の予防、運動が基本で、有効な糖尿薬も沢山あります。

糖尿病は、自己免疫反応のため、すい臓でインスリンが作られない1型と、生活習慣と関連する2型に大別されます。

<原因>

1型 糖尿病

自己免疫反応または遺伝的要因

2型 糖尿病

遺伝的要因に加えて食習慣の乱れ、運動不足

<症状>

多飲、多尿、口渇、易疲労感といわれますが、初期はほとんど無症状です。糖尿病のコントロールが長期にわたって悪いと下記の症状を発症する危険があります。

(1)糖尿病性腎症:重症化すると透析が必要となります(細小血管症)

(2)糖尿病性網膜症による視力低下(細小血管症)

(3)糖尿病性神経障害:足の知覚障害から足の壊死も生じます(細小血管症)

(4)動脈硬化による脳卒中、心筋梗塞、足の動脈閉塞をおこします(大血管症)

<検査>

血液検査

血糖、空腹時は126 食後も200を超えると糖尿病

HbAlcは赤血球のヘモグロビンに結合した糖のことで、過去12ヶ月の平均血糖値を反映しますが、6.2を超えると境界型、6.5を超えると糖尿病と診断され、7.0を超えると糖尿病合併症のリスクが高くなります。

Cペプチド

血液中のインスリンの分泌量とよく相関します。

<治療>

食事療法

運動療法(有酸素運動が有効)

薬物療法

  1. 糖の腸からの吸収を遅らせるα.グルコシダーゼ阻害薬
  2. インスリンの分泌を促進するインクレチン関連薬
  3. インスリンの働きを改善、肝での糖新生をおさえるビグアナイド剤
  4. 腎臓での糖再吸収を阻害するSGLT2阻害薬
  5. インスリンの投与